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マキアージュの始まり

 マキアージュ(MAQuillAGE)は、資生堂が打ち出したメガブランド構想の一貫で出来上がった、メーキャップブランドです。それまでの資生堂は、自動車のモデル戦略と同じように無数のブランドやシリーズを作り、顧客獲得に躍起となっていました。その結果100を超えるブランドが乱立することになり、収益力の低下を招き、化粧品市場は頭打ちになりました。さらに東南アジアや中国などへの進出もさることながら、海外競合メーカーとの競争においてブランド戦略の見直しを余儀なくされた資生堂は、マキアージュを立ち上げ、戦略転換を行ないました。資生堂の主力ブランドでポイントメーキャップのブランド「ピエヌ」とベースメーキャップのブランド「プラウディア」を統合した新ブランド「マキアージュ」は、資生堂のアイデンティティの基に、真のブランド構築が行われています。

マキアージュの戦略

 マキアージュは、最近のスキンケアの両極に位置するコスメティックブランドです。しかし、資生堂の新たなメーキャップアイテムブランドとして成立させるために、販売戦略は徹底したイメージ戦略とメディア戦略を行ないました。マキアージュは資生堂のブランドでは過去最大規模の40億円の宣伝費を投じ、初代イメージモデルには女優の篠原涼子、伊東美咲、蛯原友里、栗山千明の4人を起用し、マキアージュの発売日にはタイアップ番組として「Tokyo美人物語〜本当のキレイを探す旅〜」を放送するなど短期間にマキアージュのブランドイメージを確立させてしまいました。現在のマキアージュのラインアップは、ファンデーション、パウダー、ポイントメーキャップとして、リップス、フェースカラー、アイズアイテム、ネイルアイテムなどかなりの数に上ります。プロのメーキャップアーティストが使うアイテムをほぼ全て網羅していると言っても過言ではないでしょう。

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マキアージュのブランドの方向性

 マキアージュのブランドキャッチコピーは「ビューティーは、ハンサムへ。」となっています。マキアージュのインターネットのWEBサイトを見ても、プロのメーキャップアーティストのメーキャップハンサムビューティと謳って、スクールサイトを展開しています。WEBサイトでは極めて専門性の高い情報を提供しており、まるでファッションをコーディネイトするように、メーキャップアイテムの組み合わせにより、顔の演出をすると言った感じです。現在の流行がスキンケアであったとしてもファッションにあわせたメーキャップのニーズは衰えるものではなく、服や靴、アクセサリーなどのブランドアイテムと、マキアージュなどのメーキャップとのコラボレーションは、盛んになる傾向にあります。その中で、マキアージュはメーキャップアートに特化したブランドとなり、プロのモデルのように、スキンケアとメーキャップを判然と使い分けることで、豊なライフスタイルを提案しようとしています。現在、消費者にとっては、信頼されるブランドが求められていますが、その点で資生堂のマキアージュは、良い成功例と言えるでしょう。

Copyright © 2008 資生堂のメガブランド「マキアージュ」とは?